「合気道は実戦で使えない」「意味がない」。インターネット上では、このような声を目にすることがあります。しかし、本当にそうでしょうか?合気道が持つ本質的な価値、そして現代において実戦的な強さを追求する合気道の「今」について、プロライターの視点から深く掘り下げていきます。
合気道の稽古の中心は型稽古です。型は、一見すると単なる動きの反復に見えるかもしれません。しかし、その一つひとつの動作には、先人たちの知恵と経験が凝縮された「理合い(りあい)」が隠されています。理合いとは、技が成立する身体運用や力の流れの原理原則のこと。型稽古を通じてこれを体得することで、相手の動きを読み、自身の体軸を保ち、最小限の力で効果的に制する感覚が養われます。
これはまるで、音楽家が楽譜を繰り返し練習して基礎を身につけるようなものです。楽譜通りに弾けるだけでなく、その音に込められた感情や背景を理解することで、より深みのある演奏ができるようになります。型稽古もまた、単なる身体操作だけでなく、相手との間合い、呼吸、重心移動といった高度な身体意識を磨き、武道としての根幹を築き上げる大切なプロセスなのです。
さらに、合気道は心身の育成にも非常に有効です。礼儀作法を重んじ、相手を尊重する精神、そして集中力や忍耐力が自然と培われます。これは、現代社会において子どもたちの体育として、また大人たちの健全な心身を保つ手段としても、非常に価値のあるものです。
では、「格闘技や護身術的な強さ」という観点から見た場合、合気道はどうでしょうか?一般的な合気道の稽古は、相手を傷つけず、制することを目的としているため、打撃や試合形式の稽古は多くありません。この点が「実戦で使えない」と言われるゆえんの一つでもあります。
しかし、もし「強さ」を「相手を制す」「身を守る」という文脈で捉えるならば、やはり打撃や試合という要素は不可欠です。どれだけ美しい型ができたとしても、実際に打撃を受け、それをさばく経験がなければ、実戦での対応は難しいでしょう。また、試合形式の稽古は、予測不能な状況下での判断力や瞬発力、そして精神的なプレッシャーへの耐性を養う上で非常に有効です。
「合気道にも試合があればいいのに…」そう思った方もいるかもしれません。実は、試合を行う合気道も存在します。その代表的なものの一つが富木合気道(競技合気道)であり、短刀を捌き投げ技を競うなど、よりスポーツ色の強い形で合気道の実践的な側面を追求しています。また、合気道SAのように、護身術や実戦性を重視し、打撃も取り入れた稽古を行う流派もあります。
そして今回、特にご紹介したいのが**「合気道覇天会」です。覇天会は、伝統的な合気道の理合いを大切にしつつ、現代の格闘技や護身術の要素を積極的に取り入れ、「実戦で使える合気道」**を追求している団体です。
覇天会の稽古では、単なる受け身や投げ技だけでなく、「打撃の捌き」に重点が置かれています。相手のパンチやキックをどのようにかわし、あるいは受け流すか、その具体的な身体操作を徹底的に反復します。これは、実戦において最も遭遇しやすいのが打撃であるという現実を踏まえたものです。
また、覇天会では「顔面への手刀」といった、より実戦を意識した稽古も行われます。これは、相手の急所を狙うことで、最小限の力で最大限の効果を発揮するという合気道の「当身」の考え方を、より具体的に落とし込んだものです。もちろん、安全には最大限配慮し、防具を着用して行われます。
合気道の開祖・植芝盛平翁は「当身七割、投げ三割」という言葉を残しました。これは、技の成功には「当身(当て身)」、つまり相手に打撃を与える、あるいはその意識を持って技をかけることが重要であるという教えです。覇天会は、この「当身七割」の言葉を現代の実戦に活かすべく、打撃の重要性を認識し、安全な形での稽古を追求しています。
稽古では、防具着用が徹底されており、技の精度を上げつつも、怪我のリスクを最小限に抑えています。これにより、初心者の方でも安心して、実戦的な技術を習得できる環境が整えられています。
覇天会の稽古は、単に技術を磨くだけではありません。実戦的な状況下での稽古を通じて、精神の鍛錬も行われます。恐怖心に打ち勝ち、冷静に状況判断をする力、そして何よりも自分自身の心と向き合う強さが養われます。
同時に、しっかりとした稽古は肉体的強さも引き出します。全身運動によって、しなやかな筋肉と強靭な体幹が鍛えられ、武道家としてだけでなく、日常生活においても活かせる健康な身体が手に入ります。
合気道覇天会は、合気道の伝統的な価値観である「和合の精神」や「相手を活かす武道」という理念を大切にしながらも、現代のニーズに応えるための革新を恐れません。古き良きものを守りつつ、新しいエッセンスを取り入れることで、合気道が持つ潜在能力を最大限に引き出そうとしています。これはまさに、温故知新を地で行く姿勢と言えるでしょう。
「合気道は意味がないのか?」という問いに対し、私たちは自信を持って「ノー」と答えることができます。合気道は、型稽古を通じて理合いを学び、心身を育成する素晴らしい武道です。そして、試合や打撃の要素を取り入れ、現代の実戦性も追求する流派も存在します。
合気道覇天会は、その中でも特に、伝統的な合気道の深遠な技術と、現代の格闘技に通じる実践的な強さを融合させた、まさに「使える合気道」を提供しています。もしあなたが、単なる護身術としてだけでなく、真の強さを追求し、心身を鍛えたいと願うなら、ぜひ一度、合気道覇天会の門を叩いてみてはいかがでしょうか。そこには、あなたがまだ知らない合気道の奥深い世界と、新たな自分に出会える可能性が待っているはずです。
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