合気道 覇天会は、創始者・藤崎天敬師範の理念に基づき、横浜を拠点に「実戦でこそ活きる合気道」を標榜する団体です。従来の合気道に対し、実戦性への疑問がある現状を踏まえ、独自の取り組みによってその常識を覆すことを目指しています。
伝統的な合気道は、相手の力を利用した流れるような動きで制する武道ですが、試合形式がないことや直接的な打撃を伴わない稽古が多いことから、実戦での有効性に疑問の声があります。覇天会は、以下の3つの理由から実戦で有効であると主張しています。
打撃概念の内包:フルコンタクト合気道 覇天会は、伝統的な合気道の技に直接打撃制の打撃を取り入れた「フルコンタクト合気道」を提唱しています。突きや蹴りといった攻撃を合気道の体捌きや崩しと融合させることで、実践的な攻防能力を高めることを目的としています。これにより、相手の攻撃を受け流すだけでなく、自らも打撃を繰り出すことで、間合いの支配、攻撃意識、防御の重要性を体感し、応用力の高い技術を習得できるとしています。
真剣勝負の場:試合による検証 覇天会は、鍛錬の成果を試す場として、防具を着用した上での突きや蹴りも認められる「ユニファイド合気道」ルールによる独自の試合形式を採用しています。これにより、稽古で培った技術が実戦に近い状況で通用するかを検証する機会を提供しています。試合というプレッシャーの中で冷静な判断と的確な技を繰り出す経験を通じて、精神力と判断力を鍛え、実戦における対応能力の向上を目指しています。
攻防一体の意識:打撃を前提とした稽古 覇天会の稽古では、常に「打撃がある」という前提で技を磨きます。受けは次の攻撃への布石となり、攻撃は合気道の技をかけるための起点となるという、攻防一体の意識を養うことを重視しています。これにより、相手の出方に応じた臨機応変な対応力と、いかなる状況でも崩れない体勢と動きを身につけるとしています。
合気道 覇天会は、打撃、試合、フルコンタクトという要素を取り入れることで、従来の合気道の枠を超え、現代社会における様々な状況に対応できる護身術としての可能性を追求しているとしています。